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CNAPP製品比較:Cloudbaseと人気4製品を徹底分析!

はじめに


この記事では、Cloudbase、Tenable Cloud Security、InsightCloudSec、Orca Security、Defender for Cloudの5つのCNAPP製品を比較します。各製品の特長や機能、強みを解説し、皆さんが自社に最適な製品を選ぶための参考にしていただけることを目指します。

目次[非表示]

  1. 1.はじめに
  2. 2.CNAPPとは?
  3. 3.Cloudbaseの特長と選び方
  4. 4.Tenable Cloud Securityの特長と選び方
  5. 5.InsightCloudSecの特長と選び方
  6. 6.Orca Securityの特長と選び方
  7. 7.Microsoft Defender for Cloud の特長と選び方
  8. 8.まとめ


CNAPPとは?

CNAPP(Cloud-Native Application Protection Platform)は、クラウド環境におけるセキュリティ対策を包括的に提供するプラットフォームです。コンテナやマイクロサービスなど、クラウドネイティブな技術に対して、脆弱性の管理、コンプライアンスの順守、実行時保護などを一元的にカバーすることができます。特に、複数のクラウドサービスを併用する現代のIT環境では、CNAPPの導入が重要な戦略要素となっており、近年、様々な製品が市場に登場し、各社が異なる機能を提供しています。

CNAPPについて詳しく知りたい方はこちらで解説しております。

  クラウドセキュリティで話題の「CNAPP」とは? クラウド利用が進む中、サイバーセキュリティ対策として注目されるCNAPPについて、解説します。 株式会社電通総研セキュアソリューション


Cloudbaseの特長と選び方


Cloudbaseは、Cloudbase社が開発・提供する国産CNAPP製品で、日本企業の実情に即した“使いやすさ”と“分かりやすさ”にこだわったクラウドセキュリティプラットフォームです。


日本企業のために作られた、実用性重視の設計
海外製のCNAPP製品にありがちな“英語表記の複雑なUI”や“運用に高度な知識を要する設計”とは異なり、日本語による丁寧なインターフェース設計と、運用しやすいアラート表示や修正ガイドのナビゲーション機能を兼ね備えています。検知されたリスクに対して、その修正手順を日本語で丁寧にガイドしてくれるため、技術的な壁が低く、即時に対応に移れます。


こんな企業におすすめ
Cloudbaseは、日本国内でクラウド環境を運用している企業、あるいは海外製品の操作性や言語に不安を抱える企業にとって、現場レベルでの運用まで見据えた“実用的な国産CNAPP”です。また、現場の情報システム担当者がクラウドの運用とセキュリティを一体で管理しているような企業、マルチクラウド環境をシンプルな操作で可視化・是正したい国内企業に適しています。

Tenable Cloud Securityの特長と選び方


Tenable Cloud Securityは、脆弱性のリーダー企業Tenable社が提供するCNAPP製品で、特にCIEM(権限管理)に強みを持ちます。複雑化したクラウド環境でも誰がどのような権限を持ち、どの資産にアクセス可能かを視覚的に把握できます。


リスクの“背景”まで見える、わかりやすいCIEM
単なる「誰がどの権限を持っているか」の把握にとどまらず、権限の内容と資産との関係性まで含めてリスクを評価します。たとえば、長期間使われていないアカウントに高い権限が残っているケースなど、“見逃されがちな危険な組み合わせ”を的確に検出します。さらに、影響度に応じてリスクが色分け表示されるため、対応の優先順位も一目で把握できます。複雑化するクラウド環境でも、確実な権限管理を実現する一助となる機能です。


こんな企業におすすめ
Tenable社のCEIM機能は、単なる権限棚卸にとどまらず、”なぜその権限がリスクなのか”という背景まで説明可能であり、「とりあえず見える化」ではなく、「リスクの本質を理解し、継続的な権限管理体制を構築したい」と考えるような、クラウドセキュリティ体制の成熟を目指す企業に適しています。

InsightCloudSecの特長と選び方


InsightCloudSecは、Rapid7が提供するCNAPP製品で、製品で、特にCSPM(クラウド設定管理)機能の充実度に強みを持っています。複雑なマルチクラウド環境における設定ミスやポリシー逸脱をリアルタイムに検出し、組織全体のセキュリティポスチャーを一元的に管理することが可能です。


業界最高評価を得ている成熟したCSPM機能
多くのCSPMはスキャンベースで「定期的にチェック」するのに対して、InsightCloudSecはクラウド構成の変更をトリガーに即時スキャンし、ポリシー逸脱を検出します。この常時監視×継続的評価の組み合わせにより、構成の不備を「見逃さない」 「溜め込まない」「対処が遅れない」状態を実現します。さらに組織ごとの独自基準に沿ったカスタムポリシーも定義可能で、“自社に合った監視”ができる点は唯一です。


こんな企業におすすめ
InsightCloudSecのCSPM機能は、単なる構成チェックではなく「継続的で安全な構成状態の維持」を目指す設計になっており、「クラウド全体を正しく管理している状態を保ちたい」 「セキュリティ監査の度にあわてたくない」 「設定ミスを起きる前に防ぎたい」というニーズを持つ企業に特に適しています。アラートがリアルタイムで上がる分、運用側にも一定の対応体制が必要になりますが、優先度に応じたトリアージ設計(重大度に応じて通知or後回し)があると運用がスムーズになります。

Orca Securityの特長と選び方


Orca Securityは、Orca Security社が提供するCNAPP製品で、エージェントレスでありながら非常に多機能な検出能力を備えた高機能型CNAPPとして高く評価されています。さまざまなリスクを1つのスキャンで検出できる”広さ”とリスク同士の関連性まで分析する”深さ”の両方を兼ね備えています。


表面的な検知にとどまらない、深層スキャン技術
多くのCNAPP製品がエージェントレス対応を謳うなか、Orca Securityの特許技術である「SideScanning」は、システムの内部構造・ファイルレベルまで踏み込んだ深いスキャンを特徴とし、検出精度・攻撃視点でのリスクの相関分析が可能という点で、一線を画しています。API経由での表面的な構成情報に頼らず、スナップショットベースでディスク内の脆弱性・マルウェア・機密情報まで検出することで、クラウド上の実リスクを正確に可視化できる点が、大きな特長です。


こんな企業におすすめ
Orca Securityは、検知範囲が広く、攻撃のシナリオまで可視化できる製品であるため、アラートの「量」ではなく、「質」を重視し、本当に対処すべきリスクを見極めたい企業に適しています。検知の粒度が高いため、検知件数が増える傾向にはありますが、リスクの相関まで示されることで、優先順位が明確になり、結果的に対応判断の効率化につながります。

Microsoft Defender for Cloud の特長と選び方


Microsoft Defender for Cloud は、Microsoft社が提供するCNAPP製品で、AzureをはじめとするMicrosoftサービスとの統合性に優れたセキュリティプラットフォームです。Microsoft 365やEntra ID、Defender for Endpointなどとシームレスに連携し、Microsoftエコシステム全体のセキュリティ可視化と対処を一元的に実現できます。


Microsoft環境と“つながる”統合型セキュリティ

Microsoft Defender for Cloud の強みは、何よりもその「親和性の高さ」にあります。Azureリソースはもちろん、Entra IDの認証情報、Defenderシリーズの他製品(エンドポイントやメール防御など)とスムーズに連携し、横断的な脅威の相関分析とポリシー統制が可能です。加えて、Microsoft独自のベンチマークやセキュリティスコアが提供されるため、Microsoft基盤の運用において“どこに問題があるか”が直感的にわかるのも大きな特長です。


こんな企業におすすめ
Microsoft Defender for Cloudは、Azureを中心にITインフラを構築している企業や、Microsoft 365やDefenderシリーズをすでに導入済みで、クラウドセキュリティも同一基盤で統合的に管理したい企業に特に適しています。単体製品としてというよりも、Microsoftエコシステム全体のセキュリティ基盤として活用したい企業にとって、最適な選択肢となるでしょう。

まとめ


本記事で紹介した5つのCNAPP製品は、それぞれに強みや特長があり、導入企業の規模や体制、求めるセキュリティレベルに応じて選ぶべきソリューションが異なります。



自社のクラウド利用状況とリスク管理体制を見直し、適切なCNAPPを選定することが、安全なクラウド運用の第一歩となるでしょう。

弊社では、ここで列挙した各社CNAPP製品を機能面・非機能面で比較した資料をご用意しております。主要CNAPPツールを徹底比較し、自社に適切な選択を行うのに役立つ資料です。5つのCANPP製品について、特性やサポート範囲など、機能差や運用面の違いを多角的に比較していますのでご興味のある方はこちらからご覧ください!

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